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佐伯ますみMS「夢の欠片」

2009/11/24(Tue) 19:27
■SP

「パンパレ・ハロウィンドリームノベル」が納品されました!!!!

もう佐伯MSのブログを見てから正直今か今かとパソコンの前でそわそわしてたんです。
じたばたしながら「まだかーテラーなにやってんだーはやくーチェックしてー!!」
って感じでもう酷くダメな子でした。


感想・・・すみません、モニターが涙で曇って見えないので←
もう少し落ち着いてからじっくりどっぷり描きたいと思います…

一言、一言だけ先に。

佐伯MSに泣かされた!!!!!!!!!


…殴って下さって大丈夫です

追記部分に納品頂いた作品を掲載しております。

オーダーメイドCOMの「パンパレ・ハロウィンドリームノベル」
佐伯ますみMS執筆の「夢の欠片」です。

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夢の欠片


 ハロウィンは死者の霊が家族を訪ねてくると言われている日。
 精霊や魔女が嬉々として空を飛び交い、どこか異世界と通じるような気配が街を覆い尽くす。
 ふわり、空から舞い降りた女性が手を伸ばす。

 ――異世界の扉、開けませんか?
 そこは願いが叶う世界。
 ただ一日だけの、夢の世界。
 いつもは言えないわがままも、伝えられない想いも、幼い頃に抱いていた大きな夢も、たった一日だけ叶う世界。
 目が覚めてしまえば、それは全て夢になってしまうけれど――

 そして、手を取ったのは密原帝(ha2398)――。
「ここは、一体――」


 僕は確かブリーダーギルドで依頼の相談をしていたはずだった。
 ギルド長(オールヴィル・トランヴァース(hz0008))と、ララちゃん(ララ・トランヴァース(hz0031))、そして仲間達。
 ララちゃんが隣に座り、正面からはギルド長の痛い視線をまともに喰らって。そんな状況のただ中にいたはずなのに。
 それなのに。
「ここは一体、どこなんだ」
 一瞬の目眩に思わず瞳を閉じた直後、周囲の景色が変わっていた。
 目の前に広がるのは廃墟群。全く見覚えのない場所に僕は一人で立っていた。遠くに複数のブリーダー達が戦う姿が見え、僕は咄嗟に廃墟の柱の影に隠れた。ブリーダー達の中に見覚えのある女性がいたからだ。
 中心で大剣を振るう赤毛の女性。長い髪が揺れる度に、敵が倒れていく。見覚えのある容姿、見覚えのある剣技。どこで彼女と会ったのだろう――。
 その時、逃げ出した敵を追ってすぐそばを駆け抜けた女性の首に、真横に走る傷跡を見た。
「――あ」
 誰よりも僕が知っている。あの傷を、いつどこで見たのか。何故、つけられたのか。しかしその傷を持つ存在は、十二歳の少女のはずだ。あの女性はどう見ても十八くらいだろう。
 ひとつの仮説が僕の中に膨れあがる。
 ここは、未来の世界なのか――?
 まさかそんな。でも、あの傷を僕が見間違えるはずがない。
「ララちゃん――!」
 敵を仕留めてゆっくりと立ち上がる彼女の名を、僕は思わず叫んでいた。


 どうしよう。ララちゃんに見つかってしまった挙げ句、なんだかよくわからない説明をしてギルドまで連れてきてもらったのはいいけれど。
 もしここが本当に未来の世界なのだとしたら、どこかに二十五歳前後の「帝」がいるはずだ。違う時間軸の同じ自分に会うと因果崩壊で消滅してしまうという話を、どこかで聞いた記憶がある。自分に会わないように、そして正体がばれないように気を付ける必要があった。
 でも――。
 知りたい気持ちが、ふつふつとこみ上げてくる。
 自分はまだララちゃんの側にいるのだろうか。
 未来の自分は、ちゃんと護りたいものの手を掴んで離さずにいたのだろうか。
 頼られるような男に、なっているのだろうか――。
「君の説明はよくわからなかったけど、迷子の記憶喪失なんだよねも?」
 ことりと、目の前にコーヒーカップが置かれる。視線を上に上げれば、ララちゃんが笑っていた。
「‥‥うん、まあ、記憶喪失みたいなものかな」
 僕は目を逸らし、コーヒーに手を伸ばす。彼女は僕を迷子の記憶喪失だと思っているようだ。だったらその通りにしよう。彼女は正面に座り、くすりと笑った。
 それにしたって――ギルド長室に通さなくたっていいじゃないか!
 ほら、執務机でギルド長が僕をぎらーんと睨んでいるじゃないか!
 せっかくだから変装して探索して、その上でギルド長を訪ねてみようとか思っていたのに、いきなりご対面だなんて。ララちゃん、君はなんていじわるなんだ‥‥。
「君、彼にそっくり」
 くすりと彼女が笑う。もしかして、バレた?
「似てねぇよっ。同じ顔が二つもあってたまるかっ」
 鼻息荒く敏感に反応するのはギルド長。なんだろう、この極端は反応は。いつも僕に対しては厳しい反応をするギルド長だけど、ここまで鼻息が荒いのは珍しい。
「お父さん、どうしていつもそうなの」
「うるせぇっ。いいかそこのガキ。ララに手ぇ出したら刺すぞ」
 ギ、ギルド長、物騒です。未来の僕、彼女に何をしたんだ‥‥。
「で、君、これからどうするの? 記憶を探す依頼、出す?」
「‥‥せっかくだから探索しようかな。変装して」
「変装?」
「あの、ほら、記憶がないから何もかもが新鮮だし。僕を知ってる人に会ったら探索も面白くないから、変装」
「なるほどね。‥‥あたし、今からまた依頼に出かけるんだ。先に行ってる人がいて、追いかけるって約束してるの。一緒に行く?」
 僕のちょっと支離滅裂な説明を彼女は信じてくれたのか、予想外の提案をしてくれた。
 待っているって、もしかして――「帝」? それとも他の「誰か」?
「行く! 行く!」
 僕は思わず立ち上がった。
 どうか、そこにいるのが僕――「帝」であって欲しい。その願いと共に。


 僕は眼鏡とバンダナで簡単に変装すると、彼女の依頼に新人ブリーダーとして同行することにした。場所はエカリスから程近い森の奥。今は待っている誰かが一人で対処しているらしい。
「その人、一人で大丈夫なの?」
「うん、大丈夫。彼は‥‥とても強いから。――そろそろ会えるかな」
 きょろきょろと周囲を見渡す彼女。その時、激しい羽音と共に上空からダイブする巨鳥達の影が、木漏れ日の中に落ちる。それは一瞬の出来事で、僕達は反応がワンテンポ遅れた。このままでは、鳥の嘴とかぎ爪が僕達を裂くだろう。しかし次の瞬間、ほど近い樹木の枝上から誰かが飛び出した。
「――ララ!」
 その声と共に一閃される刀身は、声の主が地に降り立つ前に鳥達を裂き、消していく。取り逃した一体が旋回し、再び彼女を狙う。だがその時にはもう、地に降りた声の主が彼女を背後に回し、迫る鳥を断っていた。
 ほんの数秒の出来事で、僕は動くことができなかった。彼女を護った人は僕に背を向けていて顔は見えない。僕とそれほど背の変わらない男性。黒髪はほんの少し僕より長い。手は刀を持っている。
「ララはいつも頭上への注意が散漫だね」
「ごめんなさい」
 男性が軽く髪を撫でると、彼女は小さく肩を竦めた。
「怪我はない?」
「怪我なんてしないよ。いつもあなたが護ってくれるもん」
「そりゃ‥‥ね」
 男性は彼女の首の傷にそっと触れる。
「もう、あんな想いは二度としたくないし、させやしないと――誓ったから」
 あ――。
 僕は、彼の姿が見たかった。
 どんな顔をしている? 瞳の色は?
 どんな表情で彼女を見ている――?
 無意識に僕は駆け出し、男性の肩を掴んでこちらを強引に向かせてしまった。未来の自分に触れる危険性も顧みず、しかしそうせずにはいられなくて。
「――よかった」
 彼の姿を見た僕は、その場に崩れ落ちる。慌てて僕を支える彼の手は、確かに自分と同じもの。その顔も、瞳の色も、彼女を見つめる眼差しも――。
「帝さん! 大丈夫!?」
 僕を呼ぶ、彼女の声。そうか、やっぱりバレていたんだ。お願いだから、僕の顔を見ないでくれるかな。今、ちょっと情けない顔してるから。君にだけは、見られるわけにはいかないから。
「‥‥ギルド長の言葉、覚えてるか?」
 彼女に聞こえないように、僕に囁く彼――「帝」。脳裏に蘇るギルド長の言葉。

 ――お前も護るべきものの手を決して離すんじゃねぇぞ。

「僕は手を離さなかった。そして、これからもきっと」
 彼の言葉が心地よく響く。そこに身を委ねると、またあの目眩が襲ってきた。きっと、元の世界に戻るのだろう。
「君も、離さないよな?」
 意識と共に遠ざかる彼の声。彼女が何か言っているけれど、もう聞こえなかった。


 目を開けると、そこはギルドの医務室だった。直後、視界に入るのは見慣れたララちゃんの顔。
「帝さん! よかった、急に倒れちゃったから心配したんだよっ」
 安堵の笑みを浮かべる彼女。しかし医務室の中には彼女以外誰もいない。仲間が気を利かせてくれたのだろうか。きっと今頃ギルド長はやきもきしているだろう。その様を想像して、思わず頬が弛んでしまう。
「ごめんね、ララちゃん。大丈夫だよ、ちょっと目眩がしただけ。もう起きられるから‥‥みんなのところ、行こ?」
 僕はベッドから降りると、ごく自然にララちゃんに手を差し出していた。彼女もまた、ごく自然にその手を取って笑ってくれる。
 僕はずっとそばで見守ってるから――。
 彼女の笑顔を見て、僕は心に誓った。
「‥‥ありがと」
 僕は決して言葉にしていないはずなのに、彼女はそう言って笑う。
 握った手の温もりが、心地よかった。



━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛
【ha2398 / 密原帝 / 男性 / 19歳 / ウォーリアー】
【hz0008 / オールヴィル・トランヴァース / 男性 / 32歳 / ウォーリアー】
【hz0031 / ララ・トランヴァース / 女性 / 12歳 / ウォーリアー】

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